贈与を知る
みなさん、こんにちは!
マネーフォーキャストです。
最近ご相談の中で『今のうちから孫にお金を渡していきたいんだけど・・・』
というお話を頂く機会があります。
『生前贈与』ですね。
みなさんといろいろお話をすると結構間違った認識をされている方がいらっしゃいます。
今回は相続対策の一つ『生前贈与』の基本的な内容についてお伝えしていきます。
孫名義の通帳に振込む
『孫名義の通帳を作って振込みをしていきたいのですが・・・』
こんな話聞いたことないでしょうか?
贈与というのは実は『契約』です。
■あげる人【例:祖父】
■もらう人【例:孫】
祖父『このお金あげるね!』 → あげる人
孫 『ありがとう、おじいちゃん』 → もらう人
双方で合意があって、初めて契約として成立します。
そのため、一方的に孫が知らない状態でお金をあげているというのは贈与になりません。
『名義預金』という名称になります。
『名義預金』は贈与契約として成立していないため、将来相続税などの対象となる可能性があります。
そのため、贈与する場合はしっかりあげる相手に”あげますよ”と伝える事が重要となります。
名義預金の対策はあるの?
名義預金とならないように下記準備が大切です。
贈与契約書を作成する
誰があげたのか?誰が受け取ったか?
いつ受け取ったか?いくらのお金を受け取ったのか?
どのように受け取ったか?
などがわかる情報を記載する事がポイントとなります。
現金ではなく銀行振込にする
現金手渡しで贈与してしまうと・・・
・いつあげたのか?
・誰にあげたのか?
・いくらあげたのか?
この辺りが不明確となるため銀行振込などにすることで記録が残せます。
受け取る人が管理をする
お金を受け取る人が、通帳やキャッシュカード、印鑑などを管理します。
対象はお金だけなの?
生前贈与の対象については現金だけと思われている方が多いです。
しかし、現金だけではなく【有価証券】【不動産】なども贈与することができます。
実際はメリット・デメリットがそれぞれありますので現金贈与が一般的です。
特に【不動産】の贈与については高額な場合が多く、贈与税がかかるケースがほとんどです。
そのため、相続税より贈与税の方が高くなりやすいため、検討の結果、贈与しないという場合もあります。
よくわからない場合は、一度専門家から情報を収集して総合的にどのようにすると良いか判断する事が大切です。
贈与は何のためにするか考えてみる
贈与と言ってもみなさん、目的はそれぞれです。
・将来の相続税の対策として・・・
・将来の認知症の対策として・・・
・将来の遺産分割で争いを避けるため・・・
・孫が可愛いからお金を渡したい・・・など
目的別で自分だけで考えることは危険となる場合があります。
特に将来の相続税の対策などは専門家に相談しながら慎重に行うことが大切です。
自分一人で考えて実行したが、実際はなんの効果もなかった。
ということやより多くの税金が取られてしまった。
このようなことはよく聞くお話になります。
せっかくご家族のために残すお金。正しい方法で損のないよう残していくことが大切です。
それではまた、次回。