デジタル遺産について考えてみる
みなさん、こんにちは!
マネーフォーキャストです。
相続相談の中で、現金や株、土地、保険などはお話に出ますが、意外と【デジタル遺産】についてはお話が出てきません。
今回は以前少しお話をした【デジタル遺産】についてお伝えしようと思います。
デジタル遺産ってどんなもの?
近年、デジタルテクノロジーが急速に普及しました。
その結果、パソコンやスマートフォンでネット銀行やネット証券、SNSアカウントなどを利用する方が増加しました。
デジタル遺産とはネット上でデジタル形式で保管されている財産のことです。
以前と比較してとても便利になりましたが、デジタル遺産には問題点や課題もあります。
その解決方法についてお伝えしていこうと思います。
デジタル遺産の問題点
■アクセス権の喪失
あなたに万が一があった場合、パソコンやスマートフォンなどで家族がデジタル遺産にアクセスすることになります。
デジタル遺産にアクセスする場合、アカウント名やパスワードが不明な場合アクセスすることができません。
そのため、本来家族が受け取るべき財産が受け取れない可能性があります。
■デジタル遺産の特定
あなたのデジタル遺産がどこにあるのか、特定することが難しい場合があります。
デジタルファイルやアカウントが複数ある場合、見つけることが困難となります。
■定額サービスの解約問題
デジタル遺産の取り扱いに関する法規定は国によって異なり、不明確な場合があります。
携帯・クレジットカードの解約は比較的簡単です。
しかし、クラウドストレージサービス・ソフトウェア月額使用・動画・音楽配信サービス・・・
これらサブスクリプションの定額利用サービスを契約している場合、解約が困難になることがあります。
解決するにはどうする?
■デジタル遺産の一覧表作成
どんなものがあるのか?デジタル遺産の一覧表を作成しておきます。
そして重要なアカウントやデジタルファイルを記録しておくことが大切です。
一覧表は信頼性のある場所に保管し、家族に知らせておくことで、万が一の際に特定とアクセスがスムーズです。
■デジタル遺産のセキュリティ
デジタル遺産のセキュリティを確保するために、パスワードやアカウント情報は一覧表とは別に保管します。
例えば、表計算ソフトで保管をし、その表計算ファイルのパスワードを家族で共有する。
一覧表はエンディングノートを作成し、エンディングノートに記録。
パスワードは紙で金庫に保管するなど、やり方はいろいろあります。
このように対策をすることで万が一の際は家族が困ることがなくなります。
対策前に万が一があったら・・・
■デジタル遺産整理サービスの活用
デジタル遺産を整理してくれるサービスがあります。
例えば、パスワードの解除に20,000円など・・・
完全に解決できない場合もありますが、プロを活用することで解決する方法もあります。
思いついた時にできることを
ここ10数年で一気にスマートフォンの普及拡大により、デジタル遺産問題は誰もが身近なものとなりました。
そのため、生前整理の一つとしてデジタル化された生活において、重要性を増しています。
思いついた時に記録や整理を順次していくのが将来家族がトラブルに巻き込まれないための良い方法と思います。
ただし、一人で考えるというのも大変です。
行き詰まったら、専門家などを活用し、あなたの納得できる方法で対策して頂ければと思います。
それではまた、次回。