2026年度の最低賃金引上げ|中小企業が今すぐ行うべき3つの対策

2026年度の最低賃金引上げと中小企業の資金繰り対策

最低賃金引上げ

みなさん、こんにちは!

FPオフィス マネーフォーキャストです。

2026年度の最低賃金引上げは、中小企業の人件費や資金繰りに大きな影響を与える可能性があります。

給与を変更するだけでなく、社会保険料を含めた年間負担を計算し、利益計画や資金繰り表へ反映する

ことが重要です。

今回は、最低賃金引上げに備えて、経営者が今すぐ確認したい3つの対策を分かりやすく解説します。


2026年の最低賃金は全国平均1,177円へ

厚生労働省によると、2026年度の地域別最低賃金の答申額は、全国加重平均で1,177円

となりました。

前年度の1,121円から56円の引上げで、現在の制度が始まって以降、2番目に大きい引上げ幅です。

各都道府県では54円から65円の引上げが答申され、2026年10月1日から12月2日までの間に

順次発効される予定です。

最低賃金は正社員だけでなく、パートやアルバイトなどにも適用されます。

また、月給制の従業員についても、時間給に換算した金額が最低賃金を下回っていないか確認が必要です。

出典:厚生労働省「令和8年度最低賃金額答申」

人件費への影響は「時給差額」だけではありません

例えば、時給を56円引き上げる従業員が10人いて、1人あたり1日8時間、月20日勤務する場合、

単純計算による人件費の増加額は次のようになります。

56円×8時間×20日×10人=月額89,600円

年間では約107万円の増加です。

しかし、実際の負担はこれだけではありません。

給与額が増えることで、会社が負担する社会保険料や労働保険料も増える可能性があります。

さらに、最低賃金に近い従業員だけを昇給すると、その上位の従業員との賃金差が縮まり、不公平感が

生まれる場合があります。

そのため、会社全体の賃金体系を見直す必要が生じることもあります。

大切なのは「最低賃金の対象者が何人いるか」だけでなく、会社全体で年間の人件費がいくら増えるの

かを把握することです。

中小企業が今すぐ行うべき3つの対策

最低賃金の引き上げ発効前に、少なくとも次の項目を確認しておきましょう。

1.対象となる従業員を確認する

時給制の従業員だけでなく、日給制や月給制の従業員も含めて確認します。

固定残業代や各種手当については、最低賃金の計算に含められないものがあるため注意が必要です。

2.年間の追加負担を計算する

基本給の増加だけでなく、社会保険料、残業代、賞与などへの影響も確認します。

できれば「通常の場合」と「売上が減少した場合」の2つのパターンを作っておくと安心です。

3.資金繰り表へ反映する

利益が出ていても、入金より先に給与や仕入代金の支払いが発生すれば、資金繰りは厳しくなります。

月別の資金繰り表へ人件費の増加分を反映し、必要運転資金が不足しないか確認しましょう。

賃上げと同時に生産性向上を考える

人件費の増加を吸収する方法は、単純な人員削減だけではありません。

業務工程の見直し、在庫管理の効率化、予約・顧客管理システムの導入、単価や商品構成の見直しなど

により、同じ人数でも生み出せる付加価値を高めることが重要です。

一定の要件を満たす中小企業・小規模事業者には「業務改善助成金」があります。

2026年度は、事業場内最低賃金を50円以上引き上げ、生産性向上につながる設備投資などを

行った場合、費用の一部が助成されます。

助成上限額は条件により最大600万円です。

ただし、申請前に設備を導入すると助成対象にならないほか、申請期限も地域別最低賃金の発効日と関係します。

利用を検討する場合は、契約や購入を行う前に、社会保険労務士や管轄の労働局へ確認することが大切です。

出典:厚生労働省「業務改善助成金」

まとめ|賃上げ対応は財務体質を見直す機会です

最低賃金の引上げに対応するには、給与計算を変更するだけでは不十分です。

人件費の増加額を把握し、利益計画と資金繰り表へ反映したうえで、価格設定や業務効率、借入枠、

手元資金まで一体的に見直す必要があります。

賃上げを継続できる会社にするためには、「いくら給料を上げるか」と同時に、「その原資をどこか

ら生み出すか」を考えることが大切です。

FPオフィス マネーフォーキャストでは、決算書や保険、金融商品、借入状況などを整理し、会社と

経営者個人の両面から資金計画を考えるお手伝いをしています。

人件費の増加が今後の資金繰りへどの程度影響するのか気になる方は、お気軽にご相談ください。

 

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